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色分布のヒストグラム間で距離が欲しい

概要

二つの色分布のヒストグラムを作成しその間で類似度を計算することで、画像間の色が似ているかどうかの判定を行います.
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この章を学ぶ前に必要な知識
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条件
  • 入力はカラー画像またはグレー画像
効果
  • 画像における色の分布を考慮した類似度を得る
  • 色の分布が類似していれば多少の画像の変化にも強い
  • ただし、分布が類似していても画像内の形状が全く異なっていることもありうる
ポイント
  • 画像からヒストグラムを出し、ベクトルとする
  • ベクトルにした後は類似度はCos類似度等適切なものを選ぶ
  • 光の当たり方の変化等にも弱い

解 説

画像内の特定の領域または全体における色の分布を調べてヒストグラムにしたものを色ヒストグラムと呼ぶ.分類にあたってはHSVは使わずRGBを使用する. 色ヒストグラムに変換後は、ユークリッド距離やコサイン類似度を用いて類似度を計算すればよい. それを各画像で算出して色ヒストグラムとして得ることで画像間の類似度を簡単に確認することができる. <特徴> ・色の割合にのみに依存し、画像内の位置には影響しない. ・上記のため画像のテクスチャや形状情報は一切捨てていることになる. ・ヒストグラムの細かさにも寄るがまたこのため光の当たり方が変わるような明るさの変化に弱い
色ヒストグラムによる色部分の類似度計算

1.カラー画像の色ヒストグラム

カラーの場合はRGBの3つのベクトルを持つことになる. これらを全てつなげてもよいが、通常はそうではなくRが0~64,Bが0~64,Gが0~64になっているものを一つのグループ(bin), Rが65~128....のように各色の範囲の組み合わせでグループ(bin)を作り、ヒストグラムを作成する. 即ち1画素あたり256の3乗の値が取れていたが、上記のように64刻みのグループを作る場合、赤で4通り青で4通り緑で4通りのヒストグラム即ち4の3乗通りの64個の値しか取れない状態になる. この値を集計したものをカラーヒストグラム(色ヒストグラム, Color Histogram)としている.
カラー画像における色ヒストグラム
カラー画像におけるカラーヒストグラムの作成図

2.グレー画像におけるカラーヒストグラム

カラー画像と異なりグレー画像のカラーヒストグラムは単純である. グレーの場合は1軸の色しか持っていないため、どの幅でサンプリングして集計するかを決めれば自ずとヒストグラムのビンサイズ(一つのグループの幅)となる.
グレー画像のカラーヒストグラム

3.カラーヒストグラムを使った類似度の計算

カラーヒストグラムを得られればそれはベクトルとして使用することができる. 右に示したようなコサイン類似度を計算することで単純な画像類似度を得ることができる.
コサイン類似度でベクトル間距離を求める
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知識: コサイン類似度でベクトル間距離を求める
コサイン類似度でベクトル間の距離を求める