プロペラ複雑でも反トルク対策したい

概要

プロペラの機構が複雑になってもカウンタートルク/反トルクの対策をしたい場合に参考になる設計について紹介します.ここでは非常に有名な二重反転プロペラについて紹介します.二重反転プロペラは船舶等においても用いられることがあります.
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この章を学ぶ前に必要な知識
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条件
  • そのままだとプロペラ回転時に機体が反転してしまう
  • 高い工作精度が必要
効果
  • プロペラでカウンタートルク/反トルクを抑えられる
  • プロペラの効率が向上
ポイント
  • プロペラの減速ギアボックスが複雑になる
  • 二重反転プロペラを採用しない場合は、斜めのオフセット等を機構に入れたり、他部位で左右非対称にしたり、操縦者が気にしなくてもよい工夫を入れる
  • 機体全体として重くなる

解 説

プロペラの機構周りが多少複雑になってもまた重くなっても問題にならず、カウンタートルク/反トルクの対策をしたい場合に参考になる設計について紹介します.ここでは非常に有名な二重反転プロペラについて紹介します. この二重反転プロペラは ・船舶 ・魚雷 ・ヘリコプター (二重反転ローター) 等においても用いられることがあります. よく言われる二重反転プロペラの特徴について以下にまとめます. 利点 ・カウンタートルクを相殺できる(カウンタートルク対策の部品が不要になる) ・プロペラの歯が増えたのと同様の効果をえる ・プロペラの効率が上がる 欠点 ・通常よりも負荷が高いため、それに耐える必要がある ・高度な工作精度が要求される ・部品が増え機体が重くなる ・複雑になりメンテ性が悪い
プロペラ複雑でも反トルク対策したい
二重反転プロペラの様子 WikipediaよりGifを引用. (https://ja.wikipedia.org/wiki/2%E9%87%8D%E5%8F%8D%E8%BB%A2%E3%83%97%E3%83%AD%E3%83%9A%E3%83%A9 より) 二枚のプロペラをお互いに反対方向に回すことで本来は機体を回そうとしていたトルクを別のプロペラで打ち消してやることができます.
二重反転プロペラ(contra-rotating propellers :CRP)は上記のように二つのプロペラをお互いに反対回転になるように同軸に備え付けたもの. カウンタートルクの相殺になり他部位で特殊な対策は必要なくなるが、重くなり、コストが高くなり、複雑になる点が問題点. 実現方法 一つの方法として、順方向のエンジンと逆方向のエンジンを積むことで実現することができる. 一方で、以下のような構造で一つの減速ギアボックスで実現することもできる.
二重反転プロペラについて
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