人間にゲーム状態を記録してもらいたい

概要

ドラゴンクエストシリーズの初期のゲームにおける「ふっかつのじゅもん」は外部記憶装置ではなく人間にデータを保持してもらうことでゲーム状態の記録を実現しています.システムが提示する「じゅもん」なるゲーム状態を表す文字列をユーザに提示し保持してもらいます.この文字列データの中身がわからないことでユーザが改ざんを防ぐとともに、チェックサムを導入することでまぐれによる成功を防ぐ.
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この章を学ぶ前に必要な知識
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条件
  • 文字列の内部構造がユーザにわからないこと
  • チェックサムの機構がユーザにわからないこと
効果
  • ユーザはゲーム状態を示す文字列を使っていつでもその状態を呼び出せる
  • ユーザが知らない状態を勝手に文字列にすることができない
  • 不正なゲーム状態を入力すればエラーとなる
ポイント
  • ゲーム状態の他にチェックサムも含むことで不正がないかを確認
  • ユーザの識別ができないため、他人がプレイすることは可能

解 説

ここでは、「人間にゲーム状態を記録してもらう」(主にドラクエ)方法についてまとめています. ポイントはゲーム状態をユーザが勝手に設定できることはない(ずるができない)が、いつでもその状態をユーザが引き出せる点です.この方法の場合はユーザを識別できないため、他の人の呪文でゲームをするという不正は許されてしまいます. ドラゴンクエストシリーズの初期のゲームにおける「ふっかつのじゅもん」は外部記憶装置ではなく人間にデータを保持してもらうことでゲーム状態の記録を実現しています.システムが提示する「じゅもん」なるゲーム状態を表す文字列をユーザに提示し保持してもらいます.この文字列データの中身がわからないことでユーザが改ざんを防ぐとともに、チェックサムを導入することでまぐれによる成功を防ぐ.(しかし適切に調べればデータの中身がどのようになっているかわかります) 暗号化の手順はあらかじめた構造体に入るようにデータを詰め込み、 チェックビットやチェックサムを計算したのちにデータを完成させ、 それを先頭から対応するひらがなに置換することで実現します. 復号は上記の手順の逆になります. 上記のため、仮に文字列のbitの構成や生成方法がわかった場合には不正が可能になってしまい、任意のゲーム状態を作り出せるようになってしまいます.
人間にゲーム状態を記録してもらいたい
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