- @ThothChildren
- 2019.1.26
- PV 121
特定部材で可視光を強く吸収する
ー 概要 ー
微細な観察を行う上で些細な光の反射も気になったり、迷光を防ぎたいときに活用できる部材についてまとめています.主に可視光を99.965%カットするベンタブラックについて紹介します.
この章を学ぶ前に必要な知識
効果
- VentaBlackを使用することで可視光の99.965%をカット
- 立体形状を平坦に見せる(凹凸を認識できない)ほど光を吸収
ポイント
- 望遠鏡などにおいて活用されることを期待
- 非常に高価
- 発表当時は最も黒い物質(今は後継の2.0 VantaBlackがある
- VantaBlackはナノチューブによって構成される
- VantaBlackは熱に対する安定性や機械振動に対する耐性もあるのが強み
- VantaBlackのスプレー状のものも作成されている
- 他にナノチューブでできているSingularityBlackがあり、こちらもブラシ状とスプレー状を販売している
- Black2.0は芸術用途
解 説
Venta Black(ベンタブラックのでも動画) | |
望遠鏡や赤外線カメラなど宇宙産業や軍需産業などで必要となる、微細な観察を行う上で些細な光の反射も気になったり、迷光を防ぎたいときに活用できる材料・部材についてまとめます.
主に可視光を99.965%カットするベンタブラックについて紹介します.
ベンタブラック(Vanta Black: 商標)は高温室の中でカーボンナノチューブを成長させることで生成することができる可視光を99.965%カットする製品です.
この塗料を用いることでわずかな光もこの塗料の表面でほとんどが吸収されるため、塗料が塗られた面を見た場合に反射も影もなく表面の凹凸を全く認識することができません.吸収された光はナノチューブの中で反射を繰り返し最終的に熱に変換されます.
またこのベンタブラックはのちに別手法を用いることでスプレー状のものも開発されています.
他の材料と比べて機械の振動に対する耐性や熱に対する耐性が優れています. | 特定部材で可視光を強く吸収する |
VentaBlackの芸術使用もあったことから、芸術関係で黒い塗料も注目されることがある.
例えば他のどの芸術用塗料としてBlack2.0等がある.
VentaBlackは使用にライセンスが必要でなおかつ非常に高価なのに対して、Blackは安価で購入も用意である.
しかし、人の目で見れば十分に黒く凹凸もわからないが、あくまで趣味や芸術用途に留まり、迷光を防ぎたい研究用途にはならない.
他にナノチューブからなるSingularity Black(商標)を販売している企業がある.
この商品を用いることで可視光の98.5%をカットすることが可能. | 他の黒さを謳う材料 |
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