Adjusted Winner Procedure

概要

Adjusted Winner Procedureは、二人の間で複数の対象を分割することになったときに妬み(envy)を最小化して、公平性と効率を最大化する手法です.この手法は現在特許となっています.主に離婚に際して公平に分配するときの例として使用されます.
Facebookシェア Twitterツイート LINEで送る このエントリーをはてなブックマークに追加
この章を学ぶ前に必要な知識
0
条件
  • 二人の人間の間で分割
  • 複数の対象を公平に分割
効果
  • 二人ともenvy-freeな分割が可能
  • ナッシュ均衡に近似された分割を可能にする
ポイント
  • 100ポイントをそれぞれに分配させてその値に大きさによってどちらに分配するか決める

解 説

Adjusted Winner Procedureは、二人の間で複数の対象を分割することになったときに妬み(envy)を最小化して、公平性と効率を最大化する手法です. envy-freeな分配になります. この手法は現在特許となっています. 主に離婚に際して公平に分配するときの例として使用されます.
Adjusted Winner Procedureとは
Adjusted Winner Procedureの手順 1. 二人に100ポイントずつ配り、それぞれがポイントを複数の対象に要望度に応じて割り当てる. 2. それぞれでポイントを割り当て終わったら、分配を開始. 3. 対象ごとに見ていき、まずポイントが高い方に対象を仮分配する. 4. それぞれ分配した対象についていたポイントの合計値を出す. 上記にずれがある場合、以下で修正するように(割り当てたポイントの合計値が等しくなるように)動く.
Adjusted Winner Procedureの手順(前半)
下記の手順で修正を行う. 5. 仮に同点のものがあれば、合計値の少ない方に渡す. 6. それで解消すれば、終了.終了せずどちらかに合計点が偏った場合は7以降を試す. 7. 合計点が高い方が所持する各アイテムに対してまず以下を計算する。 スコア = (合計点が高い方がつけたスコア)/(合計点が低い方がつけたスコア) 8. 上記のスコアのうち最も小さいアイテムを選ぶ. まずそれをスコアの高い方から低い方に渡したときを考える.もし渡してもなお合計値が低い方が変わらないのであれば、渡した状態で再度7から行う. もしスコアの合計値が逆転すれば、そのアイテムを合計値が等しくなるような割合p :1-pで分割するようにする. (これは簡単な方程式で計算ができる) 上記修正パートを終了すれば、二人の価値の合計値は等しくなるため、envy-freeかつ公正なものになる.
修正パート
Adjusted Winner Procedureの例 結果的にAは▲と■の一部 Bは■の一部と●と★を手に入れる.
この章を学んで新たに学べる
Comments

Reasons
>>隠す