擬似逆行列

概要

次元が異なるなどして通常の逆行列を持たないが行列において似たような性質を持つ行列を擬似逆行列と呼ぶ.一般化逆行列またはムーアペンローズの擬似逆行列とも呼ぶ.ロボット工学の逆運動学などにおいて用いられる.
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この章を学ぶ前に必要な知識
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条件
  • y=Axで書かれるような行列A
効果
  • 特定の性質を持つ擬似逆行列を計算できる
ポイント
  • ロボット工学の逆運動学に用いられる

解 説

擬似逆行列は逆行列が計算できないような行列に対して、逆行列とは異なるが似たような特定の性質を持った行列. ムーアペンローズの擬似逆行列または一般化行列とも呼ばれる. 擬似逆行列が満たすべき条件は以下の4つ
擬似逆行列
$$AA^+A=A$$ $$A^+AA^+=A^+$$ $$(AA^+)^{ \mathrm{ T } } = AA^+$$ $$(A^+A)^{ \mathrm{ T } } = A^+A$$
擬似逆行列が満たすべき条件
擬似逆行列は以下の計算で求めることができる\(A^*\)はAの複素共役. $$A^+ = (A^*A)^{-1}A^*$$
擬似逆行列の求め方
通常の逆行列も上記を満たすように、一般化された逆行列になっていることが簡単に確認できる. ムーアペンローズの擬似逆行列は必ずどのような行列にもただ一つ存在することがわかっている.また、最小二乗の解にもなっているのが特徴. アプリケーション 擬似逆行列はロボット工学の逆運動学計算などの際にも使用される.
擬似逆行列の性質
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