カメラのピント合わせを知りたい

概要

カメラのピント合わせとはどういうものかについてまとめています.ピントを合わせる手段は全部で、レンズと被写体の距離を変える、レンズとセンサの距離を変える、レンズの焦点距離を変える等があります.
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この章を学ぶ前に必要な知識
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条件
  • カメラのレンズの公式を知っている
  • レンズと焦点距離がわかっている
効果
  • ピントあわせとは何をすることなのか知れる
  • レンズとカメラのセンサorフィルムの距離を調整してピント合わせをすることが多い

解 説

ここではカメラのピント合わせとは何をすることなのかについて説明します. ピントを合わせるというのは、 撮りたい被写体をカメラでボケずに撮ること撮りたい被写体をカメラのセンサorフィルム上でボケずに撮ること撮りたい被写体をカメラのセンサorフィルム上でボケないように調整して撮ること です. つまりピント合わせはボケないように調整することに他なりません. それではなぜまずボケるかを知る必要があります.
カメラのピント合わせを知りたい

1.なぜ被写体がぼけるの?

レンズの公式を知っていれば、1/f=1/a+1/bになることは大丈夫かと思います. つまり焦点距離fがもし決まっていれば、 下の図のようにレンズの左側から距離aのところ出た光源の光がレンズの右側距離bのところでまた一点に集まるということがわかります. ここである点から出た光がレンズの右側に集まっている光が下図のようにあるとします. そのときにカメラのセンサorフィルムを①~③のいずれかに置いたとすると、それぞれ異なった写り方をすることがわかると思います. 1/a+1/b=1/fよりレンズを通ったすべての光が集まるところはレンズの右側にたった一点しかありません.それ以外のところではすべての光が集まっていない状態になっています.すなわちこの集まっていないところにフィルムを置いてしまうのがボケている状態です.
なぜ被写体がぼけるのか
カメラのセンサorフィルム位置を変えたときに映る画像の違い. ②だけがボケてない状態.レンズとカメラのセンサorフィルムがこの距離なら「ある点」は少なくともボケないということです. もしある点が今の位置から前後にずれた場合は、カメラに写っている点はボケてしまいます.

2.ピント合わせを知る

なぜボケるのかについてわかっていただけたと思います.つまり、ある点から広がっていった光が[集まり切らない]または[すでに集まり終わった後]でフィルムにぶつかるとボケてしまいます. 上の例ではたった一点しか光源("ある点")がありませんでしたが、実際の写真を撮るときにはいろいろな距離に背景や前景があってどれかはボケることになります.(fの値によってはどこにあってもボケにくくすることもできる.) 「ある距離から出た光はたった一点でしか光が集まらない」がためにカメラのセンサやフィルムが集まった点の位置からちょっとずれるとボケが発生するのでした.すなわち何とかしてフィルム上にレンズの右側で集まった一点を持ってくるしかありません. 自分がどれにピントを合わせるかは結局レンズの公式に従って一点に集まるような調整をするしかないのです. そこでピントを合わせる方法はおのずと以下しかないことがわかります. ・レンズとカメラの距離を変える(b) ・レンズと被写体の距離を変える(a) ・レンズの焦点距離を変える(f) 一眼レフ等を使った場合、カメラのレンズのある部分を回してピントを合わせますが、これは(b)を変えていることになります.多くの場合は、このレンズとカメラのフィルムの位置を調整することでピントを合わせるが主流です.
カメラのピント合わせを知りたい
位置がバラバラな赤と青と橙の光源を置いたときにどれをボカさずに撮りたいかは、カメラのセンサorフィルムとレンズの距離を①〜③から選べばよい. ①なら青がボケない. ②なら赤がボケない. ③なら橙がボケない.
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