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複数対戦のプレイヤ強さを数値化したい

概要

ゲーム等の複数人による対戦においてプレイヤーの強さを数値化したい場面は多く、ゲームに限らずスポーツその他においても必要になることがあります.ここでは3人以上のチーム戦または複数人対戦を行うときに採用されるレーティングシステムについて紹介します.
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この章を学ぶ前に必要な知識
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条件
  • 3人以上や複数人による対戦
  • 勝ち数または順位がわかっている
効果
  • 複数人の強さを数値化することができる
ポイント
  • True SkillはMicrosoftの特許と商標があるため、使用には要ライセンス許諾
  • Elo Rating Systemは1対1用のアルゴのため、複数人を個人間に分解してレーティングする

解 説

ゲームやスポーツなどにおける複数人による対戦においても各プレイヤ強さを数値化する方法についてまとめたページになります.
複数対戦のプレイヤ強さを数値化したい
二人対戦の場合のレーティング手法については右を参考にしてください.
二人対戦のプレイヤ強さを数値化したい
複数人の競争またはチーム間の対戦に対応したレーティングアルゴリズムとして最も有名なものは True Skill と呼ばれている技術.Microsoftによって開発され、特許と商標が出されている. ゲーム内の情報を考慮したTrue Skill2が2018年に公開されている. しかし, True Skillは一般的に計算が煩雑なため、 Elo Rating Systemを複数に当てはめる方法 もよく用いられる.
複数人対戦またはチーム対戦におけるレーティング手法についての概要

1.True Skill

複数人のときのレーティングで最も有名な手法. 各プレイヤの強さを正規分布で近似して、その平均と分散を求めることでレーティングを行う. 複数人のプレイヤとチーム対戦のときも考慮した形となっており、ファクターグラフを用いて確率的な計算を行うことで、プレイヤの真の強さを推定する.少々計算が煩雑になるため、有名な1対1のレーティングアルゴリズムEloよりも遅い. Microsoftによって開発され、特許と商標も出ている. 2018年にゲーム内の情報を考慮したTrue Skill 2が発表されている.
True Skillについて

2.Elo Rating Systemを複数人に適用する

Elo Rating Systemは二者間の対戦において最も有名なレーティングアルゴリズムであるが、複数人での使用は想定されていない. それを複数人にも当てはめることも行われる.
Elo Rating Systemの複数人対戦またはチーム対戦への適用

2.1.複数人による個人対戦の場合

100m走のような複数人で戦うが、個人間全員が敵の場合を考える. この場合、同時には戦っているもののそれぞれのプレイヤ間の強さがはっきりしているため、別々に競っているのと変わらない. 何の抵抗もなく1対1用のElo Rating Systemを適用することができる. 例えば, 1位から5位までの順位がついたとすると ・1位とそれ以外の各個人間でElo Rating Systemの更新 ・2位とそれ以下の個人間でElo Rating Systemの更新 ... と続けていくことで更新を行うことができる.
複数人による同時個人対戦の場合

2.2.チーム対戦の場合

このチーム対戦は、ランダムにその場で構成されるチーム対戦に限って考えられる. (チーム編成の変わらないチーム間同士の戦いで、各個人の強さを正確に推し量ることは難しいため) この場合、勝ったチームのメンバと負けたチームメンバ全員に対して、Elo Rating Systemを適用することで、各個人のレーティングをすることができるはずと考える.もちろん、チームだからこその要素や良し悪しはあるかもしれないため、こちらは”複数人による個人対戦”よりかなり概算になる. しかし、回数を十分こなせばレーティングに十分なデータを収集でき、より正確なレーテイングが算出できると考えられる.
チーム対戦の場合
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知識: 二人対戦のプレイヤ強さを数値化したい
ゲーム等の二人対戦においてプレイヤーの強さを数値化したい場面は多く、ゲームに限らずスポーツその他においても必要になることがあります.ここでは二人対戦のチェスにおいて使われてきた数値化方法を中心に紹介していきます.(数値化をレーティングとも言う)